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このレポートは不動産・相続・金融・税務を中心にビジネスに直結する有益な情報・最先端の情報を、タイムリーかつコンパクトにまとめたFAXによる月8回のレポートです。発行から2年経過後にネット上で公開しています。
このサイトでは、そのうち時事に関するトピックス分のみを項目別に分類し公開しています。下のリンク先で2年経過分を全て公開しています。
東京都では地方税滞納者からの動産の差押物件の公売をオークションサイト「ヤフーオークション」で行いましたが、いよいよ不動産についてもこのネット利用の公売に踏み切ります。
動産についてはせり上がり方式をとっているものの、不動産については近隣地域の実取引への影響を配慮し、1物件1回のみの入札方式として、最高入札価額は入札終了後まで公開しません。
今回対象となる土地や建物は、権利関係が複雑でない23物件。都内の物件はなく、地方の山林原野が多数含まれ、全国からの反響を期待しています。
(日刊不動産経済通信2005.3.18.)
英国では世界初の不動産デリバティブ(金融派生商品)取引が始まりました。不動産運用成果指標値とロンドン銀行間取引金利とを交換する取引です。
実行したのは生命保険会社と不動産会社です。
生保は運用利回り悪化を懸念し、運用利回りが下がっても一定の金利が確保できます。一方、不動産会社は堅調な不動産市況が続くと見込んでおり、運用利回りが一定を上回れば収益を積み増せます。
不動産を保有している場合には価格変動リスクを軽減でき、印紙税や仲介手数料がかかる不動産を保有しなくても、不動産価格の変動を狙って低コストで投資できます。不動産の値下がりでも儲けることが可能です。(日経金融新聞2005.1.25.)
全国の分譲マンション300万件の売買履歴情報を検索取得できるサイトを東京カンテイがオープンさせます。そしてそれはプロ向けではなく一般消費者(当初はニフティ会員限定)向けです。
「Aマンションの高層階の南向き3LDKは何月何日に幾らで取引された」といった情報が、一検索あたり3150円で提供されます。
過去情報を消費者がインターネットで把握することになれば、業者側の「言い値」は風前の灯火なのかもしれません。(日経流通2004.12.15.)
イギリスの中央銀行イングランド銀行にとって2005年は真価を試される1年になりそうです。住宅価格は年率20%の勢いで上昇し続けており、不動産バブルの「軟着陸」という課題があるからです。一昨年夏3.5%にまで下がった政策金利は4.75%にまで上がってきています。(日経金融2004.12.6.)
中国では住宅投機が過熱です。都市部では2軒目以降の住宅購入が5-8割を占めるなど、短期的な価格上昇を当て込んだ転売前提の投資が横行しています。中国人民銀行は10月末に利上げしましたが、住宅ローン金利の上げ幅は最大で年0.27%に過ぎません。不動産会社は「今の高成長が続く限り損はしない」と投資を競っています。(日経2004.11.27.)
さて日本ではどうなるのでしようか。
野村不動産は、不動産私募ファンドなどにより、物件獲得競争が激化しているマーケット環境を「売り時」と判断し、運用資産の売却を進めました。
売却したのは、取得価格ベースで815億円分、売却先は外部の投資家で、投資利回り(IRRベース)は平均22.8%ということです。(日刊不動産経済通信2004.12.13.)
「真のリスクは金利上昇が始まった時点での不動産バブルの再クラッシュだ。それまでは一層過熱すると考えられる。」(日経金融 複眼独眼2004.12.20.)
一方で米国の不動産投資信託ラサールは日本への投資を加速させます。今年は1000億円の投資ということで、更に新たなアジア不動産ファンドの設定を検討しているとのこと。(日経金融 2004.12.16.)
黒目は高所恐怖症。しかし青目は強気で山を登り続けます。そして集まる預金を運用する手段を持たない地方銀行は黒目であっても目をつぶり覚悟してREITを買い漁ります。そして黒目の個人は遅ればせながら不動産投資ブームのど真ん中です。
一方で、現在はスタンフォード大学客員教授の野口悠紀雄氏は、米国からの視点で、「カルフォルニアは住宅価格バブル?」について語っています。
米国は広いので、一般論では語れないようで、ラスベガスについてはバブルのようだといいながら「カルフォルニアの現在の住宅の価格が高すぎるのは事実だとしても、それが80年代の日本に生じたバブルと同じものだとは思えない」としています。
不動産価格は将来の生み出すキャシュフロー収益の総和の現在価値、と考えられます。だとすればバブルかどうかのの判断基準としては「将来の経済成長の予想」が極めて重要になります。
バブルの頃の日本は「東京がアジアの金融基地になる」という将来の予想でした。その予想収益を当時の低金利で割り引くこととなり不動産は高騰しました。しかしその実力は日本にはなかったのです。
さてアメリカではどうか。野口氏は現在のシリコンバレーについて「中身がないとはとうてい思えない。それどころか…」といいます。そして、この地は経済成長すると予想し、その成長がカルフォルニア住宅価格の上昇の背景なのだから、かつての日本のバブルとは違うと結論付けています。
(週刊ダイヤモンド2004.10.30.)
